入れ歯(義歯)による治療
入れ歯(義歯)の目的とは?
入れ歯は、ただ噛めるようになることだけが目的ではありません。残っている歯が動くのを防いだり、歯の抜けたところが痩せてしまうのを防いだりといった大切な目的があります。
たとえば、噛み合わさる歯がなくなってしまうと、歯は噛み合う相手を探すように伸びてきてしまいます。また、隣の歯が無くなると、隣接する歯は寄り添うものが無くなり、歯の抜けた場所に傾いてきてしまいます。
このようにならないように、入れ歯は、歯の移動を防ぎ、粘膜への適度な圧力によって骨が痩せるのを防ぐ役割も担っています。
よい入れ歯とは?
歯は、物を噛むときに加わるような縦に力に対しては強いのですが、横の力に対しては非常に弱いといった性質があります。
ですから、噛むたびに横に動いてしまう入れ歯を使っていては、他の歯の寿命を縮めることにもなります。また、粘膜へ強い力がかかりすぎると、かえって骨が痩せてしまいます。
つまり、歯の移動を防ぎ、粘膜への適度な圧力がかかるよう、動かないように設計された入れ歯が良い入れ歯といえます。
こうなったら、注意しましょう。
①食べ物が入れ歯の下に入り込んでしまう。
②奥歯で糸を噛んでも、簡単に引き抜けてしまう。
③舌で入れ歯を取り外せる。
④入れ歯がなかなか外れない。
⑤人工歯の表面が真っ平らになるまですり減っている。
以上のような症状が出てきたら、歯医者さんに相談して、入れ歯を作り直してもらった方がいいでしょう。
あわない入れ歯を使い続けると、他の歯もダメにしてしまう恐れがありますので、早めの治療が必要です。